株式会社 公共経営・社会戦略研究所

Public Management and Social Strategy Institute Inc.

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TCFD関連ガイダンス・レポート等解説

Final Report-Recommendations of the Task Force on Climate-related Financial Disclosures
「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言」をとりまとめた最終報告書(2017年6月、日本語訳版も株式会社グリーン・パシフィック訳で公表)。本報告書では、気候変動がもたらすリスク及び機会について明確で比較可能、かつ一貫した情報を開示するため提言がなされている。この提言が広く受入れられれば、ビジネスと投資の意思決定において気候変動の影響が日常的に考慮されるようになることが確実になると期待される。


 
Implementing the Recommendations  of the Task Force on Climate-related Financial Disclosures
2015年12月、金融安定理事会(FSB)は、気候関連情報開示を進展させるために、産業界主体の気候関連財務情報開示に関するタスクフォース(the Task Force on Climate-related Financial Disclosures:TCFD)を設立。本提言で、重要な気候関連財務情報開示(推奨開示)によって支持されている4つの広く適用可能な提言(ガバナンス、戦略、リスクマネジメント、および指標と目標)、さらに、提言に沿った開示を作成するすべての組織を支援するガイダンス、ならびに特定のセクターや産業界のための補足的なガイダンスが含まれる。


 
Task Force on Climate-related Financial Disclosures Guidance on Metrics, Targets, and Transition Plans
タスクフォースは、情報作成者が意思決定に有用な指標、目標、移行計画の情報を開示し、それらの開示を財務的影響の推定値と結び付けることを支援するために、このガイダンスを策定。このような情報を活用することにより、情報使用者は自らの投融資リスクを適切に評価することが可能となる。


 
不動産分野における 気候関連サステナビリティ情報開示対応のためのガイダンス 不動産分野TCFD対応ガイダンス 改訂版
2021年3月の「不動産分野における「気候関連財務情報開示タスクフォースの提言」対応のためのガイダンス(不動産分野TCFD対応ガイダンス)」の公表から、2024年3月で3年が経過。2023 年3月に公表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第6次統合報告書(AR6)では、「この10年間に行う選択や実施する対策は、現在から数千年先まで影響を持つ(確信度が高い)」とされており、対応することによるポジティブな側面(グリーンプレミアム)以上に、対応しないことによるネガティブな側面(ブラウン・ディスカウント)への注目度が高まりつつある。 こうした気候関連のリスクを軽減・排除する投資方針が、企業としての持続的成長の鍵となるといった考え方のもと、不動産業界における気候関連サステナビリティ情報開示を通じた気候変動への取組を一層推進するために、現行ガイダンスの改訂を行い、「不動産分野における気候関連サステナビリティ情報開示のためのガイダンス」を策定(4頁)。


 
TCFDを活用した経営戦略立案のススメ~気候関連リスク・機会を織り込むシナリオ分析実践ガイド 2022年度版~
TCFD提⾔は情報開⽰のフレームワークにおいても重要な⽴ち位置を⽰しており、多くの企業・機関がTCFD提言に沿った情報開⽰を推進。本実践ガイドではTCFD提言における11の推奨開⽰項目のうち、企業が特に対応を悩む「シナリオ分析」について解説を実施。シナリオ分析に焦点を当て、シナリオ分析実施のための実践的なポイントや参考情報、参考事例を解説。本実践ガイドは全セクターを対象としており、幅広いセクターの事例や参考パラメータ・ツール等を掲載。本実践ガイドにおける、TCFDのシナリオ分析の手法は、シナリオ分析に係る技術的補足書(“TCFD Technical Supplement: The Use of Scenario Analysis in Disclosure of Climate-related Risks and Opportunities”(2017.6))に加え、独⾃の方法論と解釈も踏まえて作成。各事例における数値情報については、作成時点の情報を基にしたもの。


 
TCFD提言に沿った情報開示の実態調査(2022年度)
JPXでは、日本企業におけるTCFD提言に沿った気候変動関連の情報開示の実態を把握し、上場会社が気候変動関連情報の開示に取り組むうえで参考となる情報を提供することを目的に、TCFD賛同上場会社259社(2021年3月末時点)を対象とした「TCFD提言に沿った情報開示の実態調査」を実施し、2021年11月に結果を公表。 前回の調査実施後、東京証券取引所における市場区分の見直しがなされ、より多くの企業がTCFD提言に沿った開示の質と量の充実に取り組んでいることが期待される。今回の調査では、対象をJPX日経インデックス400構成銘柄に拡大し、現時点の日本企業の気候変動情報開示の実態を示す(2頁)。


 
グリーン投資の促進に向けた 気候関連情報活用ガイダンス 2.0 [グリーン投資ガイダンス 2.0] 
TCFD 提⾔に基づく開⽰の進展により、その情報を活⽤して気候変動に対応する企業⾏動を後押しする投資(グリーン投資)の増加につながることが期待されている。カーボンニュートラルを達成する⽬標を国や企業が提唱するなか、トランジションやイノベーションへの注⽬が⾼まっているが、このことは TCFD 提⾔に賛同した企業の開⽰や投資家等による投融資のスタンスに変化をもたらし、気候変動問題にかかる企業と投資家とのエンゲージメントが⼀層重要に。このような状況下、開⽰情報の評価・利活⽤に関する投資家側の⼀定の⾒⽅を⽰すことは、企業側からの積極的な開⽰を促す上でも有⽤。 本ガイダンス「グリーン投資ガイダンス2.0」では、グリーン投資の促進に向けて投資家等が TCFD提⾔に基づく開⽰情報を読み解く際の視点について解説。また、こうした開⽰情報に対する投資家等の理解を深めるために、従来⾏われてきた統合報告書をはじめとする企業開⽰の議論とTCFD提⾔との整合性を踏まえつつ、開⽰情報を活⽤した投資⾏動への反映事例や、産業の実態に即した評価等の視点を交えた解説も⽰している (1頁)。


 
気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の概要資料
TCFDが提言報告書と、付録文書、シナリオ分析のための技術的な補足書の3種の報告書を公開したことを踏まえ、その概要をわかりやすく解説。「1. 理解編TCFDとは何か」、「2. 企業対応編」で構成。2の「企業対応編」には、TCFD提言への対応状況、TCFD提言への対応方法、環境省における脱炭素経営支援(シナリオ分析の支援)、事例集などが含まれる。


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